今回は「中古5万円のNC31をどこから手を入れたか、何を買って失敗したか」について、元CB400SF(NC31)オーナーが当時の領収書とメモから整理します。
- 中古NC31を安く買って自分で育てたい
- カスタムの優先順位(足回り/ブレーキ/吸排気)を知りたい
- 5万円車両のリアルな総額イメージを知りたい
- 「やめときゃよかった」系の失敗例を事前に把握したい
- 30年落ち個体を買うときに見るべきポイントを知りたい
- 5万円NC31+約16万円のカスタムで「自分仕様のCB400SF」が完成
- 一番効いたのは足回り(オーリンズ+ブレンボ+ラジアルマスター)
- 順番をミスると無駄出費が出る(実例3つあり)
- スタート整備(ステム・ディスク・セル)は最優先で必須
「中古NC31の予算配分は?順番をミスると安物買いの銭失いになる?フルエキは車検通る?」というあたりが、実際に乗ってみるまで分からない部分でした。当時の領収書をもとに、判断の理由まで含めて整理します。
本記事は2017年頃に5万円で購入したNC31のカスタム記録を、当時の領収書とメモから再構成したものです。価格は当時のもので、現在の中古相場・パーツ価格とは差があります。安全面に関わる作業は自分で判断せず、必ずバイク屋さんに相談してください。
結論|NC31を5万円で買ってカスタムした記録
まずは結論です!
5万円で譲ってもらったCB400SF(NC31)に、オーリンズ・ブレンボ・ヨシムラチタンを入れて足回りと吸排気を一新した記録です。
ただし全部が大正解だったわけではなく、買って後悔したパーツや、手順をミスって余計な出費になった作業もあります。
この記事では、当時の領収書と作業ログをもとに、カスタム内容・金額・走行インプレ・反省点までまとめ直しました。「NC31を安く買って遊び倒したい」「中古CB400SFのカスタムで失敗したくない」という人の参考になればうれしいです。
なぜCB400SF(NC31)を選んだのか

NC31を選んだ理由は、シンプルに「友達から5万円で譲ってもらえたから」です。
ただ、もしゼロから選び直しても自分はNC31を選んだと思います。理由は3つあります。
- 中古相場が安く、カスタムの母体として遊びやすい
- 部品点数が多く、社外パーツも純正中古も入手しやすい
- 直列4気筒400ccの吹け上がりが、教習車基準で考えるとちょっと楽しすぎる
NC31は1992年〜1998年に販売されたCB400SFの初期型で、現行のNC42と比べるとハイテク装備はほぼありません。その「素の鉄バイク」っぽさが、自分でいじる楽しさにつながっていました。
購入時の状態と「5万円」の中身

譲ってもらった時点でのNC31は、走行距離が約4万kmで、ぱっと見は「不可寄りの可」という状態でした。
逆に言うと、「エンジンが掛かるから安い」と思って飛びつくと危険な状態でもありました。
NC31は古いので、足回り・電装・ベアリング系は年式相応に死んでいる前提で見たほうが、後の予算組みが現実的になります。
古いホンダ車あるあるですが、接点復活剤で一瞬直ったと思ったら翌週またセルが怪しい、みたいな小さいイラつきも普通にありました。
「昨日まで普通だったのに急にセル反応しない」もNC31では割とあって、出先で「今日帰れるのか?」みたいな不安があるタイプの不調です。
電装系の接触不良は接点復活剤で誤魔化せても根本解決にはならないので、配線を辿って問題箇所を特定する手間は覚悟しておいたほうが良いです。
スタート整備にかかった費用
カスタムの前に、まず安全に走らせる状態へ戻す必要がありました。
| 項目 | 調達先 | 費用 |
|---|---|---|
| ブレーキディスク | ヤフオク中古 | 6,000円 |
| ステムベアリング交換 | ホンダドリーム | 20,000円 |
| リアサス(とりあえず用) | Amazon | 5,000円 |
| セルモーター | ヤフオク中古 | 記録なし |
ブレーキディスクは新品だと片側で30,000円くらいするので、中古でも6,000円なら御の字でした。
スタート整備だけで車両代の半額以上が飛んだ計算になりますが、ここをサボるとカスタムどころじゃないので、必要経費だと割り切りました。
カスタム時系列|外装・足回り・吸排気・電装

ここからが本題のカスタム内容です。
派手なドレスアップというよりは、「峠とサーキットで気持ちよく走るための機能カスタム」が中心になりました。
足回り|オーリンズ+ブレンボで一気に化けた
一番効果を感じたのは、間違いなく足回りです。
- リアショック:オーリンズ(35,000円)
- フロントキャリパー:ブレンボ4ポット(左右25,000円)
- キャリパーサポート:10,000円
- ラジアルマスター:ニッシン φ19(16,253円)
- ブレーキホース:メッシュホース(ライコランド取付)
純正SHOWAも悪くないんですが、ヘタリきった状態と比べるとオーリンズに替えた瞬間に「腰が抜ける感じ」がなくなりました。ヘタったリアサスのまま峠を走ると、加速で後ろが沈み込んで戻ってこない感覚があったので、ここは別物になりました。
ブレンボとラジアルマスターは、握り始めから「効くぞ」と分かるリニアさが純正と段違いです。峠で初めて全開ブレーキを試したとき、操作のしやすさと制動力には驚きました。
取付はDIYとショップ依頼が半々くらいで、ブレーキホースだけはエア抜きで沼る未来が見えたので、そこだけ素直に店に頼みました。
リアサスやキャリパー本体は自分でやれる範囲ですが、油圧系は専用工具と作業スペースの兼ね合いで、ショップに丸投げした方が結果的に安く済んだと感じます。
吸排気|ヨシムラチタンフルエキ
マフラーはヨシムラのチタンフルエキを中古で25,000円で手に入れました。
NC31の音は純正でも悪くないんですが、ヨシムラを入れると低音と中速域の伸びがハッキリ変わります。
ただし正直に書くと、フルエキはご近所迷惑になりやすいので、住宅街メインならスリップオン+バッフルでも十分です。「サーキットや峠で走ったときに気持ちよくしたい」が目的なら、フルエキの満足度は高いです。
電装・小物系
電装は派手な変更はしていません。
USB電源とスマホホルダーを増設して、スマホナビが使える程度の最低限装備です。
ここでケチらず一度で済ませた方が、後で配線をやり直す手間がないのでおすすめです。
- USB電源:ヒューズボックスから分岐
- スマホホルダー:ハンドルクランプ式
NC31はレギュレーターやバッテリー周りで悩む個体も多いので、セルの回りが弱い・ウインカーがチカチカするような症状が出たら、配線も合わせて確認すると安心です。
バッテリー交換だけで直るケースについては別記事にまとめています。
失敗カスタム|買ったけど後悔したもの

正直、全部のカスタムが大成功だったわけではありません。
ここからは「やめときゃよかった」「順番ミスった」系の話を3つ書いておきます。
失敗1|Amazon 5,000円リアサス
オーリンズに替える前に「とりあえず動けばいい」でAmazon 5,000円のリアサスを入れました。
結論、直線でもフワフワして怖いレベルで、結局2ヶ月でオーリンズに買い替えたので5,000円が丸ごと無駄になりました。
プリロードを触っても改善せず、減衰というより「ただ柔らかいだけ」という印象でした。安く済ませるつもりが、結果的に二重出費になっています。最初から中古オーリンズ狙いで動いたほうが、トータル費用は安く済んだと思います。
失敗2|ブレーキディスク新品を一瞬本気で検討したこと
ブレーキディスクが歪んでいるのに気付いたとき、最初は「どうせなら新品」と純正価格を調べたら片側30,000円超え。
これを買っていたら、ブレンボ+サポートの予算がそのまま吹き飛んでいたので、踏みとどまって正解でした。
今振り返ると、ディスク単体に予算を使うより、足回り全体のバランスを優先して正解でした。
ブレーキは「効くか効かないか」より「ストロークとサスの動きと連動するか」のほうが体感差が大きく、ディスク新品にこだわるより、サス・キャリパー・マスターを一緒に整えたほうが結果的に走り全体が変わります。
実際に乗ってみると、ディスク単体を替えるより、ステムやサスを含めて触った後の方が、フロント接地感の変化は大きかったです。「どこに荷重が乗っているか」が分かりやすくなる感覚で、コーナー進入の安心感も別物でした。
結局、単品パーツより「車体全体のバランス」が古いNC31では重要だったと思います。30年落ち車両は1か所だけ尖らせても、他の弱った部位が足を引っ張って性能が出にくいので、予算配分は「合わせ込み」の発想が結果的に近道でした。
中古NC31をいじるなら、純正消耗品の新品価格は先に必ず調べるのが基本です。新品純正は容赦なく高いので、ヤフオクの中古相場・社外品の選択肢を必ず並行で比較したほうが財布に優しいです。
失敗3|ステムベアリングを後回しにしかけたこと
ステムベアリングのゴリ感は、最初「タイヤのせいかな」とごまかしかけました。
ただ、ハンドルの初期入力が常に変な感じになるので、ここをサボるとフロント周りのカスタムが全部活きません。
具体的には、ブレーキやフォークを触っても、ステムが死んでいると「倒し込みだけ妙に重い」「直進で落ち着かない」が消えないという症状になります。ブレンボもラジアルマスターも、ステムが死んでいたら半分くらいしか性能を出せないので、結果的にステム交換は最優先で正解でした。
完成形と総額|中古NC31相場との比較

最終的にかかった金額をざっくり積み上げると、こんな感じです。
| 区分 | 内容 | 金額 |
|---|---|---|
| 車両 | NC31本体 | 50,000円 |
| スタート整備 | ディスク・ステム・サス・セル | 約40,000円 |
| カスタム | オーリンズ・ブレンボ・マフラー他 | 約120,000円 |
| 合計 | 約210,000円 |
カスタム費用だけで車両代の倍以上ですが、当時のNC31のカスタム済み中古は30〜40万円コースもザラだったので、結果として「半額くらいで自分仕様のNC31」が手に入ったとも言えます。
もちろん「安く済んだ」というより、“必要な場所を自分で選んで直せた”感覚のほうが大きかったです。
完成車のカスタム済み中古を買うと前オーナーの整備履歴がブラックボックスになりがちですが、車体状態を把握しながら一つずつ仕上げられたのは安心感がありました。
ここに維持費(任意保険・税金・車検・タイヤ・チェーン・オイル)を加味して年間コストを見たい人は、別記事でまとめています。
中古NC31を買うときに見るポイント

NC31は2026年現在、生産終了から30年近く経っている古い車両です。「タマ数はあるけど当たり外れが大きい」のが正直なところで、いま買うなら最低限ここは見てほしいというポイントを書いておきます。
エンジン本体(カムチェーンとオイル下がり)
NC31は丈夫なエンジンですが、距離を走った個体はカムチェーンテンショナー周りからのカチャカチャ音が出ていることがあります。
始動時に白煙が出る個体はオイル下がりの可能性があるので、その場で深追いせずバイク屋さんに見てもらうのが安全です。
フレームと足回り(転倒歴)
NC31は教習車にも使われていた縁で、転倒歴のある個体が市場に多めです。
自分のNC31もステップ周りに立ちゴケっぽい削れが残っていて、教習車上がりっぽさがありました。当時は気にせず買いましたが、振り返ると整備履歴と合わせて状態確認しておくとよかったと思います。
タンクのキズだけでなく、ステップホルダーの削れ・ハンドルストッパーの曲がり・フォークインナーのサビあたりを必ずチェックしましょう。フレーム本体の歪みは見抜きにくいので、不安なら整備記録を持っているショップ車を選ぶのが無難です。
電装系(バッテリー・セル・レギュレーター)
セルの回りが弱い、ウインカーがチカチカするような個体は、バッテリー以前に配線・レギュレーターを疑う必要があります。
NC31は90年代ホンダ車に共通するレギュレーター弱め問題が出やすく、長く乗るつもりなら一度は手を入れる前提で考えたほうが現実的です。バッテリー交換だけで直るケースも多いですが、改善しないときは配線まで疑う流れになります。
ゴム類と純正部品の入手性
30年落ち車両の宿命として、ホース類・各種ブッシュ・キャブインシュレーター・シール類は経年劣化が前提です。
自分のNC31もインシュレーター周りがかなり硬化していて、軽い二次エアっぽい症状が出ていました。アイドリングがやや高めに張り付く・暖機後に回転が落ちにくいといった症状で、ゴム類を新品にするだけで落ち着く可能性があります。古いNC31を買う時は「ゴム類はまとめて替える前提」で予算を組んでおくと安心です。
近年は純正部品も欠品が増えてきており、社外品やヤフオク中古で補う場面が出てきます。買う前に「どこまで純正でいけるか」を整備履歴と合わせて確認しておくと、購入後にがっかりしにくいです。
よくある質問(FAQ)
Q1. NC31は今から買っても遅くないですか?
「自分でいじれる人」なら全然アリだと思います。社外パーツも純正中古も豊富で、ネオクラ的なルックスは2026年でも十分カッコいいです。ただしノーメンテで安心して乗りたい派は、現行のNC42後期や同価格帯の現行ネイキッドのほうが幸せになれます。
Q2. カスタムの優先順位は?
自分の経験では「①ステム・サス・タイヤ → ②ブレーキ → ③吸排気 → ④電装・ドレスアップ」の順がコスパ良かったです。足回りが死んだままマフラーを替えても、気持ちよさは半分以下しか出ません。
Q3. フルエキは車検通りますか?
JMCA認証品であれば通る前提で組まれていますが、年式・地域の検査官・実際の音量で落ちることもあります。中古のフルエキはバッフル欠品や加工歴で音量超過しているケースもあるので、購入時に状態確認は必須です。不安ならスリップオン+バッフルにしておくのが無難で、自分は車検時に純正へ戻すこともありました。
Q4. オーリンズは中古でも大丈夫?
自分は中古オーリンズ35,000円で買って問題なく使えました。ただしオイル抜けやロッドのサビが進んだ個体もあるので、できればオーバーホール対応モデルかどうかを確認してから買うのが安心です。
Q5. ミラーやハンドル周りも同じノリで替えられますか?
ミラーやハンドル周りは、CB400SF特有の「左ミラーだけ逆ネジ」などの注意点があります。ナポレオン系の定番ミラー交換について別記事に整理しているので、外装ドレスアップを考えるなら合わせて確認してみてください。
まとめ|NC31カスタムは結局アリ?
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最後にまとめます。
- 5万円のNC31+約16万円のカスタムで「自分仕様のCB400SF」が手に入った
- 一番効いたのは足回り(オーリンズ+ブレンボ+ラジアルマスター)
- 安物リアサスとブレーキ新品純正は買わなくて正解だった
- スタート整備(ステム・ディスク・セル)は最優先で必須
- 中古NC31はタマ数あるけど当たり外れが大きい、購入前に車体チェック必須
NC31のカスタムは、「新車を一括で買う体力はないけど、自分で手を動かして遊びたい」人にはとても良い遊び場でした。完成しても完成しなくても楽しいタイプのバイクなので、興味がある人は中古相場をのぞいてみてください。
カスタム先で「これ気になる」が出てきたら、まずは足回りから入るのが個人的なおすすめです。維持費まで含めた年間コストや、ミラーなどドレスアップ系の定番カスタムは別記事にまとめているので、合わせて参考にしてもらえると嬉しいです。
以上、ありがとうございました!
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